はじめに:完了期は「食べる力の総まとめ」

1歳を過ぎると、「そろそろ離乳食卒業かな?」と感じるママも多いですよね。
でも実は、1歳から1歳半ごろの完了期は、離乳食の“仕上げの期間”です。
この時期は、赤ちゃんが「食べること」を通して、
噛む力・飲み込む力・自分で食べる意欲をぐんと育てていく大切なステップ。
ここを丁寧に過ごすことで、家族と同じ食事へ自然に移行できます。
まいこ@保育園看護師ままこの記事では、看護師ママの視点から完了期の進め方、食事量の目安、よくある悩みへの対処法をわかりやすく解説します。
離乳食完了期の目安と特徴


完了期の目安は、1歳〜1歳6か月ごろ。
ただし、月齢よりも「発達のサイン」を見て進めるのがポイントです。
完了期に入る目安
- 前歯で食材をかじり取れる
- 手づかみ食べが上手になってきた
- 1日3回の食事リズムが定着
- スプーンやフォークに興味を示す
- 大人と同じ時間に食卓につけるようになった
まだドロドロの離乳食しか食べられない場合や、食べムラがある場合も心配いりません。
完了期は、あくまで“目標”であり、“ゴールではない”のです。



焦らず、子どものペースに合わせて進めましょう。
量と栄養バランスの目安


完了期は、離乳食が「ほぼ大人と同じ食事」に近づいてくる時期。
形状をやわらかくしたり、薄味にするなどの工夫をしながら、
1日3回+補食(おやつ)でバランスを整えましょう。
主食
軟飯〜普通のごはんを80〜90g程度。
うどん・パン・いも類などもOK。
少しずつ“かむ練習”を意識しましょう。
主菜(たんぱく質)
肉・魚・卵・豆腐などを40g前後。
調理例:鶏そぼろ、鮭のほぐし煮、卵焼き、豆腐ハンバーグなど。
副菜(ビタミン・ミネラル)
野菜やいも類を40〜50g。
煮物やスープ、具沢山味噌汁などで自然に摂れます。
補食(おやつ)
完了期のおやつは「第4の食事」。
エネルギー補給として、
- おにぎり
- 蒸しパン
- ヨーグルト
- 果物
などがおすすめです。



甘いお菓子ではなく、“おなかを満たすおやつ”を心がけましょう。


家族と同じ食事につなげる3ステップ


STEP1:形状を大人に近づける
大人の食事をそのままではなく、やわらかく・薄味に調整して取り分けます。
- 野菜はやわらかく煮て一口サイズに
- 味付け前に取り分ける
- 大人用は後から味を足す
“同じものを食べている”という体験が、子どもにとって嬉しい刺激になります。
STEP2:一緒に食卓を囲む
家族と一緒に食べることで、
「食べるのは楽しいこと」という気持ちが育ちます。
家族の会話や笑顔も、立派な食育。
「おいしいね」「もぐもぐ上手だね」と声をかけながら、
安心できる雰囲気で食事時間を過ごしましょう。
STEP3:自分で食べる練習を増やす
こぼしても、ぐちゃぐちゃでも大丈夫。
「自分でやってみたい!」という気持ちこそが、成長の証です。
スプーンやフォークの持ち方にこだわらず、
最初は“持たせてみる”だけでもOK。
やがて、少しずつ上手に口まで運べるようになります。
よくある悩みと看護師ママのアドバイス


食べムラがひどい
完了期の子どもは、遊びや運動に夢中で食事への集中が続かないことも。
数日食べなくても、水分がとれて元気なら問題ありません。
「今日はあまり食べない日なんだな」と気楽に構えてOKです。
味の濃いものを欲しがる
大人と同じ味への興味が出てくる時期。
味付け前に取り分けて、薄味で用意しましょう。
塩分を控えめにしつつ、だしや素材の味で満足できる味を目指します。
遊び食べ・立ち歩き食べ
集中できる時間はまだ10分前後。
途中で切り上げてもOKです。
食事を「叱られる時間」にせず、「楽しい時間」として終えることが大切。
「食べることが好き」という気持ちを守ってあげましょう。
ミルク・授乳をやめるタイミング
1日3回の食事から栄養がしっかり取れていれば、
授乳やミルクは自然と減っていきます。
夜間授乳は、少しずつお茶や水に置き換えるのが◎。
「無理にやめる」より、「自然に減っていく」が理想です。




卒乳・断乳と離乳食完了の関係


「卒乳=離乳食のゴール」と考えがちですが、
実際は、子どもと親が“納得して次のステップに進む時期が卒乳です。
- 日中の授乳をおやつに置き換える
- 夜間は抱っこやトントンで対応
- 授乳が減ってもスキンシップの時間をしっかり取る
食事が生活の中心に移り、
「食べることで満たされる」感覚が育っていきます。
看護師ママからのメッセージ


完了期は、赤ちゃんが“食べる楽しさ”を知る最終段階です。
うまくいかない日があっても、それも成長のプロセス。
焦らず、比べず、
「今日も一緒に食べられてうれしいね」と笑い合える時間を大切にしてください。
食べる力は、安心と愛情の中でゆっくり育っていきます。



ママと赤ちゃんが、家族の食卓で笑顔になれますように!
まとめ


- 完了期は「家族と同じ食事への準備期間」
- 形状・味付け・食事リズムを少しずつ大人に近づける
- 自分で食べる経験をたくさん積もう
- 食べムラ・遊び食べも成長の一部
- 卒乳・断乳は「自然に進む」タイミングを大切に
離乳食の時間は、毎日の小さな積み重ね。
うまくいかない日も、笑い合えた日もすべてが親子の成長の証です。



家族みんなで囲む食卓が、これからの“食のたのしみ”につながっていきますように・・!!










コメント