はじめに:ちゃんとしなきゃと思うほど、心は疲れていく

毎日、子どもの笑顔に癒やされながらも、気づけばため息をついている──
そんな日、ありませんか?
「怒りたくないのに、つい怒ってしまった」
「もう少し優しくしたいのに、余裕がない」
ママたちはみんな、子どもを大切に思うからこそ、自分を責めてしまうことがあります。
でもそれは、あなたがサボっているからでも、頑張りが足りないからでもありません。
育児は休憩時間のない仕事。
しかも「命を預かる」という緊張感の連続です。
保育園で子どもたちと関わる中でも、同じように頑張るお母さんたちが「自分の時間がなくてつらい」と打ち明けてくれることがあります。
そんなとき、私はいつも伝えています。
まいこ@保育園看護師まま大丈夫。少しの工夫で、心はちゃんと軽くなるよ。
ここでは、私自身が“ママ”として実践していること、そして“保育園看護師”として多くの親御さんに伝えてきた、育児ストレスを和らげる簡単なリフレッシュ法10選をご紹介します。
育児ストレスがたまるのは「頑張っている証」


まず知っておきたいのは、ストレスがあること自体は悪いことではないということです。
それは、あなたが毎日、真剣に子どもと向き合っている証拠。
育児は「24時間営業」とも言われます。
ご飯を作っても片づけが待っていて、寝かしつけが終わったと思えば夜泣き…。
一日の中で“完全にオフになれる時間”はほとんどありません。
それでもママたちは、子どもの安全や成長を願って、常に気を張り続けています。
つまり、あなたのストレスの根っこには「愛情」と「責任感」があるんです。
子どもを守ろうとする気持ちが強いほど、ストレスも感じやすくなるのは自然なこと。
「私だけが弱いんじゃないか」と思う必要はまったくありません。
ただし、そのまま我慢し続けてしまうと、心と体が少しずつ悲鳴をあげてしまいます。
イライラしやすくなったり、涙が出やすくなったり、頭痛・肩こり・食欲の変化などが出てくることも。
これらはすべて、「もう少し休んでね」という体からのサインです。
保育園でも、子どもが疲れているときには機嫌が悪くなったり泣きやすくなったりしますよね。
大人も同じで、心のエネルギーが足りなくなると、余裕がなくなるのです。
だからこそ、「頑張りすぎる前に、こまめに軽くする工夫」がとても大切。
ストレスを“なくす”ことを目指すのではなく、
「今日も少し頑張ったから、ちょっと休もう」
そんなふうに自分を労わる習慣を持つことが、結果的に育児もうまく回る近道になります。


育児ストレスを和らげる簡単リフレッシュ法10選


① 深呼吸で“リセットタイム”をつくる
イライラが爆発しそうなときほど、深呼吸を。
「息を吐く」ことに意識を向けると、副交感神経が働き、体がリラックスします。
ポイントは、ゆっくり5秒かけて吐くこと。
たった数回でも、脳が“落ち着こう”と指令を出してくれます。
看護の現場でも、緊張する場面でよく取り入れる方法です。
子どもが泣いていても、ほんの3秒目を閉じるだけでもOKです。
② 1人で飲む“静かな一杯”を大切にする
コーヒーでもお茶でも、立ったままではなく座って飲む。
たったそれだけで、脳は「休んでいい時間」と認識します。
私も、朝の忙しい時間に“ホッと一息”の3分を大切にしています。
「よし、今日も始めよう」と思える小さなスイッチになりますよ。
③ 子どもと外に出て太陽を浴びる
外に出るのは、子どものためだけではなくママの気分転換にもなります。
日光を浴びると、「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンが分泌され、心が自然と前向きに。
保育園でも、外遊びのあとは子どもたちが落ち着いて笑顔になる姿をよく見ます。
それはママにも同じ効果があるんです。
「公園に行くの面倒だな」と思う日こそ、5分でも外に出てみましょう。
④ 好きな香りを取り入れる(アロマや柔軟剤など)
香りは脳にダイレクトに届く“癒しの信号”。
ラベンダーや柑橘系の香りにはリラックス効果があるとされています。
お風呂上がりに好きな香りのボディクリームを塗るだけでも、気分が変わります。
「香り=リラックスの合図」と脳が覚えると、日常の中で心を整えやすくなります。
⑤ スマホを10分置いてみる
SNSや情報収集は便利ですが、気づかないうちに“心の負荷”にも。
「他のママと比べて落ち込む」「育児情報に振り回される」こともありますよね。
スマホを10分置いて、子どもの顔を見る、空を眺める──
その“空白の時間”が、脳の疲れをリセットしてくれます。
⑥ “今日できたこと”を3つ書き出す
「今日もイライラしちゃった」と反省するより、「できたこと」を数える習慣を。
たとえば、
どんなに小さなことでもOK。
文字にすることで、自分を肯定する力が育ちます。
自己肯定感が高まると、ストレスにも強くなります。
⑦ 音楽やラジオで気分転換
好きな音楽を流すだけで、空気が変わります。
テンポのある曲でも、ゆったりした曲でもOK。
私は、朝の準備中にラジオを流すようにしています。
誰かの声があるだけで「ひとりじゃない」と感じられ、気持ちが楽になります。
⑧ 小さなご褒美を自分に
育児の中で、自分への“ごほうび”を忘れていませんか?
「頑張ったね」と認める時間を、意識的に作りましょう。
たとえ5分でも、“自分のための時間”はエネルギーになります。
⑨ 同じ立場のママと話す
同じように悩んでいる人と話すと、「自分だけじゃない」とホッとします。
保育園の送り迎えでの一言や、ママ友とのLINEでも十分です。
保育園看護師として感じるのは、ママ同士の共感の力は本当に大きいということ。
話すだけで涙が出て、気持ちが整理されるママも少なくありません。
遠慮せず、支え合えるつながりを持ちましょう。
⑩ プロに頼る(家事代行・一時保育・相談窓口など)
「自分でやらなきゃ」と思うほど、心は追い詰められます。
けれど、頼ることは“弱さ”ではなく、“自分と家族を守るための選択”です。
保育園でも、一時保育を上手に利用してリフレッシュしているご家庭があります。
たった数時間でも、ママの笑顔が戻ることで、家庭全体が穏やかになります。
行政や地域のサポートを使うのは、恥ずかしいことではありません。



「助けて」と言える力も、立派な育児力です。
看護師ママからのアドバイス:ストレスを“ゼロにする”より、“こまめに和らげる”


ストレスを完全になくすことはできません。
むしろ、「なくさなきゃ」「いつも笑顔でいなきゃ」と思うほど、自分を追い込んでしまうこともあります。
でも、ママの心は“機械”ではありません。
どんなに強い人でも、疲れたり、泣きたくなったりするのは自然なことです。
看護師として働いていても、私自身、子育てでは何度も心が折れそうになりました。
「こんなことでイライラしてしまってごめんね」と子どもに謝った夜も、数えきれないほどあります。
それでも、少しずつ気づいたのは――
ストレスをゼロにするのではなく、こまめに和らげるほうがずっと現実的で優しいということ。
コップに少しずつ水がたまるように、ストレスも毎日の中で静かに積み重なっていきます。
だからこそ、あふれる前に「ひと呼吸置く」「誰かに話す」「自分をいたわる」ことが大事なんです。
保育園で子どもたちを見ていると、泣いても怒っても、少し経てばケロッと笑っている姿にハッとさせられます。
あの“切り替えの早さ”こそ、ストレスとの上手な付き合い方。
大人になると、つい「我慢」や「正しさ」を優先してしまいますが、本当はママにも“泣いて笑って回復する力”がちゃんとあるんです。
完璧じゃなくていい。
立ち止まっても、弱音を吐いてもいい。
少しずつ、自分の心をゆるめることから始めましょう。
それが、明日の笑顔を守る一番のセルフケアです。
まとめ:あなたの笑顔が、子どもの安心になる


育児ストレスは、頑張っている証。
でも、その頑張りがあなたを苦しめてしまう前に、「ちょっと一息」を忘れずに。
家事を後回しにしてもいい。
泣いている子どもを抱きしめながら、自分も泣いたっていい。
大切なのは、ママ自身の心が元気であること。
それが、子どもにとって一番の安心につながります。
どうか今日のあなたが、少しでも自分をいたわれますように。



「ちゃんとしなきゃ」よりも、「まぁ、いっか」と笑える時間を増やしていきましょう。










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