医療知識×育児×保育園。3つの現場を繋いで見えた「育児のしおり」

「ちゃんとしなきゃ」と思いすぎて疲れたママへ|その疲れの正体、教えます

深夜、授乳しながらスマホを見て「私、ちゃんとできてないな」ってため息ついたこと、ありませんか。

別に誰かに怒られたわけじゃない。
家事も育児も、まあなんとかこなしてる。
でもなんか、いつも「足りない」気がして、ずっと疲れてる。

その”疲れ”の正体、実は「ちゃんとしなきゃ」って思い続けること自体だったりします。
保育園看護師として毎日たくさんのご家族を見てきて、自分も3人の子を育ててきた私が、そのしくみをお伝えします。

まい@保育園看護師まま

「ちゃんとしなきゃ」って思えること自体、すごく責任感がある証拠です。悪いことじゃない。ただ、それがずっとONのままだと、心がじわじわ消耗していく。それを一緒に考えたくて書きました。

この記事でわかること
  • 「ちゃんとしなきゃ」が止まらない心理的な理由
  • 保育園看護師が現場で見てきた”頑張りすぎ”のサイン
  • 「十分に良い母(グッドイナフマザー)」という専門家の考え方
  • 「ちゃんとしなきゃ」を少しずつ手放すための問いかけ
目次

なぜ「ちゃんとしなきゃ」から抜け出せないのか

「ちゃんとしなきゃ」という気持ちは、突然わいてくるように感じますよね。でも実は、背景に2つの理由があることが多いんです。

① 「ちゃんとしてない自分」を許せないように育ってきた

幼い頃から「いい子」でいることを求められていたり、失敗すると強く叱られる経験が続いていたりすると、大人になっても「完璧じゃないとダメ」という感覚が無意識に残ることがあります。

心理学では「インナークリティック(内なる批判者)」と呼ばれます。自分の中に「もっとできるはず」「それじゃ足りない」って言い続けるもう一人の自分がいるイメージです。

子どもが生まれると、このインナークリティックがさらに大きな声を上げやすくなります。「私の育て方でいいのかな」「この子に申し訳ない」——そんな不安が出やすいのは、誰にとっても自然なことです。

② SNSが「ちゃんとした育児の基準」を高くしてしまっている

保育園でよく見かけます。お迎えのとき、少し落ち込んだ顔で「インスタで●ヶ月でこれができた!って見て、うちの子全然で…」と話してくれるママ。

でも当然ながら、SNSに上がるのはうまくいったときだけ。しかも一部の人の、一部の瞬間です。あれは「みんなの平均」じゃない。

保育園看護師が気になる「頑張りすぎ」のサイン

毎日たくさんのご家族と接していると、「この方、しんどそうだな」と感じる場面があります。よく見かけるのが、こんなサインです。

😔

「また熱かもしれないんですけど、私の気のせいですかね…」と先に謝る

📓

連絡帳に「ちゃんと食べさせられなくてすみません」と書いてある

🏃‍♀️

お迎えが少し遅れると、ドアを開けて「ごめんなさい!!」と飛び込んでくる

悪いことをしているわけじゃないのに、ずっと謝り続けているような状態。そういう方に話を聞いてみると、「自分のせいで子どもに申し訳ない」という気持ちが根底にあることが多いんです。

まい@保育園看護師まま

ちゃんとできていないから申し訳ない——じゃなくて。ちゃんとしなきゃって思い続けているから消耗して、余裕がなくなっているだけなんですよね。そのことを伝えたくて、でも忙しいお迎えの時間にはなかなか言えなくて…。

「ちゃんとしなきゃ」を手放すって、どういうこと?

「手放す」と聞いたとき、「え、手を抜くってこと?」と思いませんでしたか。そうじゃないんです。

「十分に良い母(グッドイナフマザー)」という考え方

発達心理学者のドナルド・ウィニコットが提唱した「十分に良い母(good enough mother)」という概念があります。

専門家が「完璧な母親は子どもに必要ない」と言っているんです。

むしろ、完璧すぎる親の元で育った子どもは、失敗や挫折に弱くなりやすいとも言われています。小さな失敗、うまくいかない経験——そういうときに親が慌てず「大丈夫」と受け止める姿を見て、子どもは「困ったときでも乗り越えられる」という感覚を育てていきます。

つまり、あなたが完璧じゃなくても、子どもはちゃんと育つように設計されています。
「ちゃんとしなきゃ」を手放すことは、手を抜くことじゃなくて、子どもの育ちを信頼することです。

「ちゃんとしなきゃ」に気づいたとき、ひとつだけやってほしいこと

完璧じゃなくていい、と頭ではわかっていても、気持ちはなかなか変わらないですよね。だから、いきなり大きく変えようとしなくていいです。

「ちゃんとしなきゃ」って思ったとき、そのままにせず、ちょっとだけ問い直してみてください。

❓ 誰が「ちゃんと」を決めてるんだろう?
❓ 今日の私、本当に「ちゃんとできてなかった」のかな?

これだけでいいです。答えを出さなくていい。ただ問い直す習慣が、じわじわと「ちゃんとしなきゃ」を小さくしていきます。

自分に問いかけてみてほしいこと

最後に、少し立ち止まって考えてみてほしいことを3つ。

問い①

「ちゃんとしなきゃ」って思うとき、誰の声が聞こえてますか?

自分の中の声? 昔の親の言葉? SNSで見た誰かの投稿?
その「ちゃんと」の基準は、本当に今の自分に必要なものでしょうか。

問い②

もし親友が同じ状況だったら、なんて声をかけますか?

「もっとちゃんとしなよ」って言いますか?
きっと言わないですよね。自分にも、同じ言葉をかけてあげていいんです。

問い

今日、「これでいい」と決めるとしたら、何にしますか?

ご飯がレトルトでも。洗濯物がたたまれていなくても。
「これでいい」のひとつを決めるだけで、1日がすこし軽くなります。

まい@保育園看護師まま

正解はないです。ただ、こういう問いを自分にかけてあげること——それが「ちゃんとしなきゃ」という気持ちを、じわじわとほぐしていくと思っています。

まとめ|頑張りすぎているママへ伝えたいこと

  • 「ちゃんとしなきゃ」と思い続けること自体が、疲れの原因になっている
  • 完璧主義の背景には、育ってきた環境やSNSの影響がある
  • 「十分に良い母」で、子どもは健全に育つ——これは専門家が示していること
  • 完璧を目指すより、「今日はこれでいい」を積み重ねるほうが長続きする
  • 「ちゃんとしなきゃ」に気づいたとき、少し問い直してみる
まい@保育園看護師まま

「もう限界かも…」「誰かに話したい」という状態になっているなら、こちらの記事も読んでみてください。具体的な行動のヒントと相談先をまとめています。

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