離乳食後期の進め方|手づかみ食べに向けた準備とポイントを看護師ママが解説

目次

はじめに:ぐちゃぐちゃも成長の証

離乳食後期(9〜11か月ごろ)は、赤ちゃんが“食べること”にますます興味を持つ時期です。

スプーンで食べさせても手を伸ばして自分で触ろうとしたり、口の中でモグモグ噛もうとしたり…。

そんな姿に「成長したな」と嬉しくなる一方で、

「汚れがひどい」「全然食べてくれない」「遊んでるだけ?」と、悩みも出てきますよね。

でも実は、この“ぐちゃぐちゃ期”こそが大切な成長のステップ。

まいこ@保育園看護師まま

この記事では、離乳食後期の進め方と手づかみ食べのポイントを、看護師ママの視点で丁寧に解説します。

離乳食後期(カミカミ期)の基本をおさらい

時期の目安

  • 月齢:9〜11か月ごろ
  • 特徴:上下の前歯が生え始め、歯ぐきでつぶす動きが活発になる

この時期は、母乳やミルク中心の栄養から、「食事が主役」へと移行していく大事な時期です。

食事回数とリズム

  • 1日 3回食+補食(おやつ)1回 が目安
  • 朝・昼・夕と、家族と同じ時間帯に合わせていく

1日3回の食事リズムが整うと、生活全体にもリズムが生まれます。

「大人と一緒に食べる」ことで、赤ちゃんの食欲や意欲も高まりやすくなります。

食べる量の目安(1回分)

食材目安量
炭水化物(軟飯・パン・うどんなど)約80〜90g
たんぱく質(魚・肉・豆腐・卵など)魚15g/肉15g/豆腐50g/卵1/2個
野菜・果物約30〜40g

※あくまで目安です。赤ちゃんの体調や食欲に合わせて調整しましょう。

「食べすぎかな?」よりも、「元気でお通じが順調ならOK」です。

手づかみ食べのスタートタイミングと目的

いつから始める?

「食べものを自分でつかんで口に運ぶ」動きが出始めたらスタートサイン。

多くの子は、9〜10か月ごろに自然と興味を示します。

手づかみ食べを始める時期に“正解”はありません。

早い・遅いよりも、「赤ちゃんが自分でやってみたいと思った時」を大切にしましょう。

なぜ大切なの?

  1. 自分で食べる意欲を育てる
    「食べたい」という気持ちを行動で表せるようになります。
  2. 手指と感覚の発達を促す
    感触・温度・かたさを感じながら食べることで、脳や神経の発達が進みます。
  3. 食べるリズムと満腹感を学ぶ
    「自分のペースで食べる」ことを通して、空腹や満腹を感じ取る力が育ちます。

手づかみ食べに向けた準備

環境を整えよう

  • 床に新聞紙やビニールシートを敷く
  • テーブルの高さを赤ちゃんに合わせる
  • エプロンは袖付き&防水タイプが便利
  • 食器はプラスチック製など落としても安全なものを
まいこ@保育園看護師まま

「汚してOK」の環境を作ることで、ママの心のハードルも下がります。

食材の選び方と工夫

手づかみ食べに向くのは、“つかみやすくて口に入れやすい”食材です。

おすすめの食材

  • やわらかくゆでた野菜(にんじん・じゃがいも・かぼちゃ・ブロッコリー)
  • 小さめおにぎりやおやき(豆腐+野菜+片栗粉)
  • ゆでたうどんを短く切る
  • パンのスティックトースト
  • バナナや蒸しりんごなど果物

少し工夫が必要な食材

  • 豆腐 → 片栗粉をまぶして焼くと扱いやすい
  • ツルツルした果物 → すりおろす or 一口サイズにして

食材のかたさと大きさの目安

  • かたさ:歯ぐきでつぶせる(バナナ程度)
  • 大きさ:赤ちゃんの手でつかめる1〜2cm角

最初はスティック状(指1本分の長さ)にすると、つかみやすいです。

手づかみ食べをスムーズに進めるコツ

1. 1食のうち一部を“手づかみ用”に

最初からすべてを手づかみにする必要はありません。

たとえば、おにぎりや野菜だけ手づかみで、他はスプーンでもOK。

「自分で食べる楽しさ」を感じられれば十分です。

2. 食べやすい形・温度にする

冷たすぎず熱すぎない“ぬるめ”がベスト。

食材はしっとり仕上げて、手にくっつきにくくすると◎。

3. 食事中は見守りに徹する

手づかみ食べ中は、ママの手出しを最小限に。

汚れても、遊んでもOK。

「自分でできた!」という体験が、次の意欲につながります。

4. 窒息しやすい食材に注意

次のような食材は避けましょう。

  • ナッツ類・ぶどう・ミニトマト(丸のまま)
  • 餅・こんにゃく・硬い肉や根菜

形やかたさを調整して、安全第一で進めてください。

栄養バランスを整えるポイント

離乳食後期は、栄養の中心が「食事」へとシフトする時期です。

栄養バランスの基本は「主食+主菜+副菜」。

タイプ食材例ポイント
主食ごはん・うどん・パンエネルギー源として毎食に
主菜肉・魚・卵・豆腐鉄分・たんぱく質を意識
副菜野菜・果物食物繊維・ビタミン補給に
まいこ@保育園看護師まま

ワンプレートでバランスを取ると、片付けも楽で続けやすいです。

よくある悩みとアドバイス

食べムラがひどい

「昨日はよく食べたのに、今日は全然…」そんな日もありますよね。

実はこれ、成長の波のひとつ。体調や気分、睡眠リズムによって食欲は変わります。

数日あまり食べなくても、水分がとれていて元気なら大丈夫。

赤ちゃんの体は、自分でちゃんと調整しています。

「食べてくれない」と焦るより、「今日はこういう日なんだな」と見守る気持ちでOKです。

遊び食べばかりして進まない

手でぐちゃぐちゃ、スプーンでポイッ…。

ママにとっては大変ですが、赤ちゃんにとっては“食べることを学んでいる時間”です。

集中して食べられるのは、まだ5〜10分ほどが目安。

長く座っていられなくて当然なんです。

「もう終わりにしようね」と笑顔で切り上げて、気持ちよく終わる経験を重ねましょう。

食卓が「叱られる場所」ではなく、「楽しい時間」として記憶されることが、

これからの“食べる意欲”につながります。

スプーン練習が進まない

スプーンを投げたり、全然口に運べなかったり…焦りますよね。

でも、1歳前はまだ「自分でやってみたい」気持ちを育てる時期。

手づかみ食べがしっかりできていれば、それで十分です。

1歳過ぎて腕の動きが安定してくると、自然とスプーンも上手になります。

「いまはその準備をしているんだ」と思って、気長に見守りましょう。

看護師ママからのアドバイス

離乳食の悩みの多くは、「ちゃんと食べさせなきゃ」という気持ちから生まれます。

でも、赤ちゃんは思っている以上に、自分のペースでしっかり成長しています。

まいこ@保育園看護師まま

食べる量よりも、「食べることが好き」という気持ちを育てることが、一生の“食の土台”になります。

まとめ|“手づかみ食べ”は食の自立のはじまり

  • 離乳食後期は9〜11か月が目安
  • 手づかみ食べは「自分で食べる意欲」と「手指の発達」を育む
  • 食材はバナナのかたさ・1〜2cm角が目安
  • 栄養バランスは主食+主菜+副菜でOK
  • 「汚れてもいい」環境で、笑顔で見守ろう

次に読むおすすめ記事

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次