
指しゃぶりが辞められないようです。
これって大丈夫かしら・・?



指しゃぶりが辞められなくて心配しているのですね。
私も看護師として、そしてママとして、息子の“指しゃぶり期”に本当に悩みました。
子どもの気持ち・発達の視点も交えながら指しゃぶりについて、説明していきますね。
赤ちゃんのころから当たり前のようにしていた「指しゃぶり」。
けれど、成長してもなかなかやめられない姿を見て、「歯並びに影響がある?」「心のサインかも?」と心配になるママやパパも多いのではないでしょうか。
私自身も一人の母として悩み、そして看護師として発達や心理面から多くの子どもを見てきました。
この記事では、なぜ指しゃぶりや爪噛みが続くのか、その背景にある子どもの気持ちや発達の視点をていねいに解説します。
あわせて、無理なくやめていくための具体的な対応策や、話題の対策グッズもご紹介。
「やめさせなきゃ」と焦る前に、少しだけ子どもの気持ちに寄り添ってみませんか?
ちょっと専門な視点も交えながら、やさしく、しっかりとサポートしていきますね。
指しゃぶり・爪噛みは「心のサイン」
まず大前提として、この2つのクセはよくある自己安定行動(セルフコントロール)の一種です。
指しゃぶりや爪噛みは、
・不安や緊張を和らげたいとき
・退屈で刺激がほしいとき
・入眠前など安心したいとき
に、無意識で行われることが多いです。
赤ちゃん期の指しゃぶりは発達の一部としてよく見られますし、3歳頃までは自然な行動ともいえます。
しかし、年齢が上がっても続いていたり強まっている場合は、少し気をつけて見てあげたいサインです。
やめられない理由は「脳」と「環境」にある?
看護師の視点からお伝えすると、
やめられない背景には、以下のような要素が考えられます。
感覚過敏・鈍麻の傾向
子どもによっては、触覚や口腔内の感覚の刺激を求めていることがあります。
これを「感覚統合」の視点で見ると、爪を噛むことで感覚を調整しようとしている場合も。



このような場合は、チューブ型おもちゃや咀嚼グッズなどが代替になります。
環境のストレス
家庭や園での変化、不安な出来事(お別れ・引っ越し・ママが仕事復帰したなど)があった際、無意識のうちに口元に手が向かうことがあります。



本人も気づいていない心の不安を、行動から汲み取ってみましょう。
注意されるほど強化される
「やめなさい」と言われることで、逆に意識してしまい、クセが強くなることも。



対処よりも環境づくり・寄り添うことが大切です。
やめさせるためにNGな対応3つ
指しゃぶりや爪噛みへの対応で、実は逆効果になりやすいのがこちら。
怒る・叱る・無理にやめさせる
指しゃぶりは、子どもにとって「安心感」や「ストレス解消」の手段です。
そこに対して怒ったり叱ったりすると、子どもは不安やストレスをさらに感じ、指しゃぶりが増えてしまう可能性があります。
また、強制的にやめさせることで、自尊心が傷ついたり、他の形で不安を表す行動(爪かみ・夜泣き・おねしょなど)に移ることもあります。
恥ずかしいからやめてと言う
「恥ずかしい」「みんなに笑われるよ」などの声かけは、羞恥心を利用したプレッシャーです。
これは子どもの自己肯定感を傷つける原因になります。
「自分は悪い子なんだ」「ダメなんだ」と感じてしまい、指しゃぶりの原因となっていた不安や緊張がより深まる恐れがあります。
結果的に、指しゃぶりが改善するどころか悪化してしまうことも。
クセを無理にやめることがゴールになる
大切なのは「なぜ指しゃぶりをしているのか」という背景(心理的な安心・環境のストレス)に目を向けることです。
やめさせることだけを目標にすると、子どもの内面の不安や理由に気づけず、根本的な解決につながりません。
行動の「表面」だけを直しても、気持ちのケアがされなければ、別の問題行動として現れる可能性もあります。
保育園看護師ママのおすすめ対策7選
ここからは、実際に私が現場や子育てで試してよかった対策をご紹介します。
① 手を使う遊びを増やす
レゴ、ねんど、折り紙などの指先を使う遊びは、手を口に持っていく時間を自然と減らすことができます。
指先を使う活動は脳の発達にもよく、集中力や創造力を育てる効果もあるため、一石二鳥です。
② 入眠時の安心アイテムを用意
指しゃぶりは、眠る前の不安や緊張を和らげる自己安心行動のひとつです。
ぬいぐるみや柔らかいガーゼなど、安心できる「代わりのアイテム」を用意することで、手が口に行く回数を減らすことができます。
入眠のルーティンとして定着させるのもおすすめです。
③ 爪を短く清潔に保つ
爪を整えることで、無意識のうちに爪を噛んでしまう習慣が減ります。
指しゃぶりだけでなく、爪噛みの予防にもつながり、衛生面でも安心です。
我が子は、苦味成分入りのマニキュア(かむピタ)を使っていました。
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※無色透明でバレずに使えるので、園や学校でも使えます。
④ 「ダメ」ではなく「気づき」を伝える
強く叱られることで、かえって不安やストレスが強まり、指しゃぶりが増えてしまうことがあります。
「またしゃぶってる!」ではなく、「手が口にいってたね」「緊張してたかな?」など、子どもが自分の行動に“気づける”声かけが大切です。
⑤ 感情の出口をつくる
指しゃぶりは、寂しさ・不安・退屈などの感情を処理する手段になっていることがあります。
お絵かき、体を動かす遊び、スキンシップなど、気持ちを発散できる手段を日常に取り入れることで、口に頼らない方法で気持ちを整えられるようになります。
⑥ 親の関わり方を変えてみる
親の反応が強すぎる(注意しすぎる)と、子どもは「注目してもらえる」と感じて、逆にやめづらくなることも。
やめさせることばかりに意識を向けず、子どもの安心感や信頼関係を育てる関わり方を意識することが、長い目で見て改善につながります。
⑦ 長期戦のつもりで見守る
指しゃぶりは一朝一夕でなくなるものではありません。
成長とともに自然に減っていくケースも多く、焦らず長い目で見守ることが大切です。
無理にやめさせようとせず、心の成長を支える姿勢で関わることで、子ども自身のタイミングで卒業できるようになります。
ママパパが“ラクになる”ことも大切
子どものクセが気になると、「このままで大丈夫かな」と不安になってしまいますよね。
でも、子どもはちゃんと成長します。



大切なのは、怒らず、焦らず、一緒に考える姿勢。
そして、お母さん自身の心が安心していること。
クセの奥には「理由」がある
指しゃぶり・爪噛みは、単なる「悪いクセ」ではなく、
・感覚刺激を求めている
・不安に感じている
・無意識に安心を得ている
といった、子どもなりの理由があって起こる行動です。



まずは子どもを理解するところから。
そして、必要に応じて、サポートアイテムも上手に活用してみてくださいね。


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