はじめに:「ちゃんとしなきゃ」と思うたび、少しずつ疲れていませんか?

「もっとちゃんとしなきゃ」
「ほかのママみたいにできていない気がする」
「子どものために頑張らなきゃ」
——気づけば、そんな言葉が頭の中をぐるぐる回っていませんか?
子どものことを一番に考えて、家のことも仕事もこなして。
それでも「足りない」「ダメだ」と自分を責めてしまう。
実は、そんなふうに感じているママはとても多いんです。
そしてその気持ちは、「子どもを大切に思う」気持ちの裏返しでもあります。
でも、“ちゃんと”を追いかけすぎると、心がすり減ってしまいます。
まいこ@保育園看護師まま今日は、看護師であり母でもある私から、心をラクにするためのヒントをお伝えします。
「ちゃんとしなきゃ」と思うのは、愛情の裏返し


「ちゃんとしたご飯を作らなきゃ」
「ちゃんと子どもの話を聞いてあげなきゃ」
「ちゃんと怒らずに接しなきゃ」
——どれも、愛情から生まれた思いです。
子どもを大切にしたい、健康で幸せに育ってほしい。
だからこそ、“ちゃんと”という理想を掲げてしまうんですね。
でも、ここで少し考えてみてください。
「ちゃんと」とは一体、誰の基準でしょうか?
SNSで見かける完璧なママ?
ママ友が作る彩り豊かなお弁当?
育児書に書いてある「理想の対応」?
どれも“誰かの理想”であって、あなたと子どもの現実とは違うものです。
「ちゃんと」は本来、子どものために使いたいエネルギー。
けれど、他人の基準に合わせすぎると、そのエネルギーが“自分を責める方向”に向かってしまいます。
完璧を目指すほど、育児はつらくなる


私も息子が小さいころ、毎日「ちゃんと」を意識していました。
栄養バランスの取れたごはんを3食作る
毎日絵本を読む
テレビは控えめに
怒らずに丁寧に話を聞く
でも現実は——
朝は登園準備でバタバタ、仕事から帰れば疲れ果ててイライラ。
理想と現実のギャップに、ため息ばかりでした。
「できない=母親失格」と感じていた時期もあります。
けれど、看護師としてたくさんの家庭を見て気づいたんです。
完璧に育てようとするほど、親も子も苦しくなるということに。
子どもは思い通りに動かないのが当たり前。
予定通りにいかない日常こそが育児です。
なのに「こうあるべき」を追い求めると、いつも失敗感に包まれてしまう。
完璧であることより、安心して過ごせる関係をつくることの方がずっと大切です。
「ちゃんと」を手放す3つのヒント


少し肩の力を抜くために、私が実践してきた3つのヒントを紹介します。
① 「まぁいっか」を口ぐせにしてみる
子どもがなかなか着替えない、食べこぼす、寝ない…。
そんなときに「ちゃんとして!」と言いたくなるのは当然です。
でも、一度深呼吸して、「まぁいっか」とつぶやいてみましょう。
不思議と、気持ちが少しやわらぎます。
“まぁいっか”には、自分をゆるす力があります。
「今日ぐらいお菓子でもいいか」
「洗濯物、明日でもいっか」
そんな小さな“ゆるし”の積み重ねが、心の余裕を生みます。
② “できたこと”より“楽しめたこと”を見つける
寝る前に、「今日は何ができなかったか」ではなく、
「今日はどんな時間が楽しかったか」を思い出してみてください。
・一緒に笑ったこと
・子どもが「ママ見て!」と話しかけてくれたこと
・お風呂で歌を歌ったこと
どんなに短い時間でも、そこには確かに愛情の時間があるはずです。
“できたかどうか”ではなく、“楽しかったかどうか”を大事にしてみましょう。
それだけで、ママの表情がやわらかくなります。
③ 「完璧」より「安定」を目指す
育児は長いマラソンのようなもの。
毎日100点を取ろうとすると、途中で息切れしてしまいます。
それよりも、「だいたい70点くらい」を続ける方がずっと健全。
・夕食は冷凍食品でもOK
・たまには子ども番組に頼る
・家事が回らない日はお弁当でいい
“続けられるペース”を優先することで、心のバランスが保たれます。
安定して穏やかでいられるママは、子どもにとって一番の安心です。
私の体験:「ゆるめたら、子どもも笑顔になった」


ある朝、登園準備で何度も「早くしなさい!」と怒鳴ってしまいました。
靴下をはかない、歯を磨かない、カバンを持たない。
結局泣かせてしまい、私も自己嫌悪。
その夜、息子が小さな声で言ったんです。
「ママ、ぼくが遅いときは、待っててほしいの」
その言葉にハッとしました。
「早くしなきゃ」と焦っていたのは、息子ではなく私自身だったんです。
次の日から、“時間を守らせる”より“一緒に準備する”に変えました。
すると息子が「今日はこれ持っていくね」と、自分で動くようになりました。
“ちゃんと”を手放すことで、
子どもが自分で考え、動く力が育ちはじめたのです。
看護師ママからのアドバイス:「ゆるさ」も育児の力になる


育児は、頑張ることよりも「続けられること」が大切です。
「今日はうまくいかなかったな」と思う日があっても、それは失敗ではありません。
むしろ、親も子も生きていれば、そんな日があるのが自然です。
看護師として、心身の健康を見てきて感じるのは、
ママの“余裕”こそが、子どもの安心の土台だということ。
お母さんが笑っているだけで、子どもは「世界は安全だ」と感じます。
ママが泣いた日があっても、「明日はまた笑える」——
そんな家庭の空気が、子どもをたくましく育ててくれるのです。
「ちゃんとできない日」も、ちゃんと愛してる


「ちゃんとできなかった」日も、「つい怒ってしまった」夜も、
あなたが子どもを思っている気持ちは、決して消えていません。
ママが泣きながら「ごめんね」と抱きしめる姿こそ、
子どもにとっては“本当の愛情”の形。
完璧じゃなくていい。
うまくいかなくても、愛していることには変わりない。
まとめ|“ちゃんと”をやめても、ちゃんと育っていく
育児は、予定どおりにいかないことばかり。
でもその中に、たくさんの発見と喜びがあります。
“ちゃんとしなきゃ”を少し手放してみたら、
「うちの子、こんなことできるようになってたんだ」と気づく瞬間が増えるかもしれません。
がんばりすぎないことも、立派な育児。
あなたが笑顔でいることが、子どもにとって一番の栄養です。
今日も“ちゃんとじゃなくて、あなたらしく”で大丈夫。
ママの心が少しでも軽くなりますように。












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