「子どもにプライベートゾーンの話は、いつから始めればいいの?」「まだ小さいけど、早すぎないかな…」
そんなふうに迷う親御さんは少なくありません。でも実は、「いつから」より「どう伝えるか」の方が大事で、日常のちょっとした場面から少しずつ始めていくことができます。
プライベートゾーン(=水着で隠れる部分は自分だけの大切な場所)についての話は、難しい説明をする必要はありません。「自分の体は自分だけのもの」という感覚を、年齢に合わせて育てていくことが大切です。
この記事では、年齢別の伝え方のポイントと、親子で自然に話しやすいおすすめ絵本を、保育園看護師ママの視点でご紹介します。
まい@保育園看護師まま「どう切り出せばいいかわからない」「恥ずかしくて言葉に詰まってしまう」——そんな親御さんでも今日からできるヒントをまとめました。保育園看護師として子どもの体のことと向き合ってきたけど、わが子に話すのは私もドキドキしました。それでいいと思っています。
- プライベートゾーンの話を始める適切な時期
- 年齢別(0歳〜小学校低学年)の伝え方のポイント
- 親子で自然に話せるおすすめ絵本
- 親が困ったときの声かけ・逃げ道フレーズ
なぜ必要?子どもにプライベートゾーンを伝える理由

プライベートゾーンについて早くから伝えることには、次のような大切な意味があります。
- 子どもが「自分の体は自分だけのもの」と理解できるようになる
- 性被害を防ぐ力になる
- 自分の気持ちを大切にする自己肯定感にもつながる
学校や園任せにするのではなく、日常の中で親から少しずつ伝えていくことが、子どもにとっての安心な土台になります。
【年齢別】プライベートゾーンの伝え方とおすすめ絵本
乳児(0・1歳)|スキンシップで”体は大切”を伝える

この時期はまだ言葉の理解は難しいですが、スキンシップを通して「体は大切」というメッセージを自然に伝えられます。お風呂や着替えのときに「これはおてて」「これはおなか」と声をかけるだけで、安心感と学びが育ちます。
まい@保育園看護師まま保育園でも1歳児のオムツ替えのとき「今から替えるね」と声をかけてから行います。それが当たり前になっていくと、「自分の体に何かされるとき、先に声をかけてもらえるのが普通」という感覚が育つ。小さいころからの積み重ねって、本当に大事だと思っています。
📚 おすすめ絵本

『くっついた』三浦 太郎
赤ちゃんとお母さん、お父さんの「くっついた!」の繰り返しが楽しい絵本。ほっぺや体を合わせることで、自然に「からだは大切であたたかいもの」と感じられます。
『おふろでちゃぷちゃぷ』松谷みよ子
お風呂でのスキンシップをテーマにした名作。リズムのある文章で読みやすく、入浴時の声かけともリンクします。
2・3歳(言葉が少しわかる時期)|「いや」と言う力を育てる

言葉の理解が進んで「なに?」「どうして?」と聞いてくる時期。ここからは「水着で隠れる部分は自分だけの大切な場所」という考えを少しずつ伝えられます。
この時期に大切なのは「いやだと言っていい」「自分の気持ちを伝えていい」という感覚を育てることです。理屈よりも、絵本を通じて「いやって言えた子、かっこいいね」と共感するところから始めましょう。
まい@保育園看護師まま保育園で「いや!」って言える子って、最初は”わがまま”に見えることもあるんですが、実はすごく大事な力なんです。「自分の気持ちを言葉にできる子」は、困ったとき大人に伝えられる子になる。「いやだ」が言える練習を、絵本でしておいてあげたい。
📚 おすすめ絵本

『いやだ!いやだ!』せなけいこ
「いや!」と言えることの大切さをシンプルに描いたロングセラー。小さな子が共感しやすいストーリーで、自分の気持ちを伝えることが「からだを守る」ことにつながると自然に感じられます。
『だれのあし?』きむらゆういち
動物たちの足を見て当てる参加型の絵本。遊びながら体の部位に興味を持てるので、からだへの意識を育てる導入にぴったり。「自分の体って特別なんだ」という気持ちにつながります。
4・5歳(会話ができる時期)|「自分の体を守る」力を育てる

自分の気持ちを伝えられるようになる時期。園生活の中でも友達とのやりとりが増えるので、「自分の体を守る」力を絵本を通して育ててあげましょう。
「プライベートゾーン」という言葉を使って、「水着で隠れる場所は、自分だけの大切な場所。お医者さん以外は触ってはいけないし、触られたら大人に話していいんだよ」と伝えられます。
まい@保育園看護師まま4〜5歳になると「プライベートゾーンってどこ?」と聞くと、ちゃんと答えられる子が増えてきます。「教えたつもりがなかったのに知ってた!」というご家庭も多いですが、絵本を繰り返し読んでいるうちに自然に身についていることが多い。改めて「今日は話そう!」と構えなくていいんです。
📚 おすすめ絵本

『だいじだいじどーこだ?』遠見才希子
プライベートゾーンを考える入門絵本の王道。「自分の体は自分で守るんだ」というメッセージが自然に伝わります。読み聞かせのあと、「いやって言ってもいいんだよね」と子ども自身の言葉で言えるきっかけになる一冊です。
『わたしのからだはわたしのもの』
女の子目線の絵本。イラストが優しく、「いや」と言うシーンに共感しやすいです。娘さんがいるご家庭で特におすすめ。読んだあと「わたしもいやって言っていいんだ」と子ども自身の言葉で表現してくれることも。
小学校低学年|「信頼できる大人に相談する」を学ぶ

学校生活や友だちとの関わりが増え、「いや」と言えない場面も出てきます。この時期は「困ったら信頼できる大人に相談していい」ということを伝えることが大切です。
「秘密にするように言われても、体に関することは親や先生に話していいよ」という言葉を、さりげなく日常で伝えておきましょう。
まい@保育園看護師まま小学生になると「恥ずかしい」「言ったら怒られる」という気持ちから、困ったことを話せなくなる子が増えます。だから「何があっても話してね」という空気を、日常から作っておくことが大事。そのベースが、小さいころの絵本読み聞かせにあると思っています。
📚 おすすめ絵本

『うみとりくのからだのはなし』遠見才希子
双子の「うみ」と「りく」を通じて、体の大切さや自己決定の重要性を学べます。「プライベートパーツとは?」というテーマを、やさしい言葉で丁寧に伝えてくれる一冊です。
『あかちゃんがうまれるまで』遠見才希子
命が胎内で芽生え、育ち、誕生するまでの過程をやさしく伝えます。帝王切開・不妊治療などさまざまな生まれ方にも触れ、命の尊さを伝える内容になっています。プライベートゾーンの話から命の話へと自然に広げたいご家庭に。
伝えるときの工夫と注意点

① 日常の自然な場面で
「よし、今日は性教育をしよう!」と特別に構える必要はありません。お風呂や着替えのときなど、親子がリラックスしている場面で触れるのが一番です。「ここは自分だけの大事なところだから、誰にも触らせちゃいけないんだよ」と短く伝えるだけでも十分。日常に溶け込むからこそ、子どもも受け止めやすいのです。
② 前向きな言葉で
「怖いから守る」「危ないからダメ」ではなく、「大切だから守る」「あなたの体はあなただけのもの」と伝えると、子どもの心に安心感が残ります。禁止や恐怖で伝えると”怖い話”になってしまいますが、前向きな言葉を選ぶことで”自分を大切にすること”として前向きに理解できます。
③ 質問は避けずに答える
「なんで?」「どうして?」と聞かれると、大人でもドキッとするものです。完璧に答える必要はなく、「うーん、ちょっと恥ずかしいけどね」と前置きしながら、短くシンプルに答えるだけでOK。「あとでね」とごまかすと、子どもは「聞いちゃいけないことなのかな」と感じてしまいます。
④ 恥ずかしさは共有してもいい
「ママもちょっと恥ずかしいんだけど、大事なことだから一緒に考えたいな」と伝えると、子どもは「恥ずかしい気持ちがあっても話していいんだ」と感じます。親子の関係がよりオープンになり、子どもも安心して質問できるようになります。
⑤ 無理に教えようとしない
「きちんと伝えなくちゃ」と力を入れすぎると、子どもにとって重く感じることもあります。大切なのは”知識を詰め込むこと”ではなく、”話していいんだ”という空気を作ること。絵本をきっかけに「どう思った?」と軽く会話を広げていくだけでも、子どもはしっかり学びを吸収しています。
親が困ったときの逃げ道フレーズ集

子どもにプライベートゾーンの話をするのは、親にとっても勇気がいること。とっさに言葉が出てこないときや、恥ずかしくて口ごもってしまうときに使えるフレーズをご紹介します。
💬 「ちょっと恥ずかしいけど、大事なことだから話すね」
→ 親の気持ちを正直に伝えることで、子どもも安心して耳を傾けやすくなります。
💬 「まだ全部は分からないかもしれないけど、少しずつ一緒に考えよう」
→ 子どもに”今すぐ完璧に理解しなくてもいい”という安心感を伝えられます。
💬 「ママ(パパ)も子どものころに教えてほしかったことなんだ」
→ 自分ごととして伝えると説得力が増し、子どもも自然に受け止めやすくなります。
💬 「分からないことは一緒に調べてみようか」
→ 親も完璧じゃなくていいと伝えつつ、知識を一緒に探す姿勢を見せられます。
まい@保育園看護師まま「正しい知識を完璧に教えなきゃ」と思いすぎないでほしいです。それより「この子が困ったとき、私に話してくれる」という関係を作ることの方がずっと大事。フレーズを覚えなくても、「話してくれてよかった」と言える親でいることが、子どもの一番の安心になります。
まとめ
- プライベートゾーンの話は「まだ早い」ではなく、「今から少しずつ」が大切
- 乳児期はスキンシップから、2〜3歳は「いや」と言う力を、4〜5歳からはより具体的に
- 絵本を使うと、親も子どもも自然に会話を始めやすくなる
- 「話していいんだ」という空気を日常から作ることが、何より大切
親も完璧でなくて大丈夫。恥ずかしくてもいい、うまく説明できなくてもいい。日常の中で少しずつ伝えたり、一緒に考えたりする姿勢こそが、子どもにとっての安心につながります。
まい@保育園看護師まままずは今日のお風呂や読み聞かせの時間に、1冊の絵本から。「守るべきこと」だけでなく、「自分を大切にできること」を親子で学んでいけるといいですね。

