「熱が出て、のどがすごく痛そう。咳は出ていないのに…」
溶連菌感染症は、発熱とのどの痛みが突然やってくるのが特徴の感染症です。風邪に似ているようで、実は「抗生剤が必要」「飲み切ることが大事」という、知っておきたいポイントがあります。
保育園看護師として日々子どもたちを見ているなかでよく聞かれること・気になることをまとめました。
- 溶連菌感染症の症状と、風邪との違い
- 抗生剤を最後まで飲み切らないといけない理由
- 登園できるタイミング
- きょうだいへのうつり方・繰り返しかかるって本当?
溶連菌感染症ってどんな病気?

溶連菌感染症は、A群溶血性連鎖球菌(A群レンサ球菌)というウイルスではなく細菌による感染症です。主にのどに感染して炎症を起こします。
3〜10歳の子どもに多く、保育園・幼稚園・小学校でよく広がります。春〜初夏と冬に流行することが多いです。
💡 風邪と区別するポイント
溶連菌感染症は咳や鼻水がほとんど出ないのが大きな特徴です。「熱とのどの痛みはあるのに、咳や鼻水がない」というときは溶連菌の可能性があります。
どんな症状が出る?

溶連菌感染症の主な症状
- 突然の高熱(38℃以上)
- のどの強い痛み(飲み込みが辛い)
- 頭痛・腹痛・吐き気を伴うこともある
- 舌がイチゴのように赤くぶつぶつする(イチゴ舌)
- 体や顔に赤い細かい発疹が出ることがある(猩紅熱)
- 咳・鼻水はほとんど出ない
まい@保育園看護師まま保育園では、発熱のあとに体に発疹が出てきたときに「もしかして溶連菌かも?」と気づくことが多いです。のどの痛みは子ども自身が上手に伝えられないことも多いので、発疹が一つのサインになります。

受診の目安

- 38℃以上の発熱+のどの強い痛みがある
- 咳や鼻水がないのに熱が続いている
- 体に赤い発疹が出てきた
- 飲み込みが辛そうにしている
受診先は小児科・内科・耳鼻科どちらでも対応できます。「のどを綿棒でぬぐう迅速検査」で10〜15分ほどで診断がつきます。

治療について

溶連菌は細菌なので、抗生剤(抗菌薬)が効きます。通常はペニシリン系(アモキシシリンなど)が処方され、約10日間飲み続けます。
抗生剤を飲み始めると、24〜48時間ほどで熱が下がることが多いです。
抗生剤を最後まで飲み切ることが大事な理由
⚠️ 「熱が下がったからやめた」は危険です
熱が下がっても、のどにはまだ菌が残っていることがあります。
途中でやめてしまうと、
- 菌をやっつけ切れずに再発しやすくなる
- 抗生剤が効きにくい耐性菌が生まれやすくなる
- リウマチ熱(心臓の弁に影響する合併症)の予防のためにも飲み切りが必要
症状がよくなっても、処方された分は必ず最後まで飲み切ることが大切です。
まい@保育園看護師まま「熱が下がったから薬をやめた」という話を保護者から聞くことがあります。でも溶連菌の抗生剤は、飲み切らないと菌をやっつけ切れなかったり、耐性がついてしまうことがある。先生に処方された日数分はしっかり飲み切ってほしいです。
登園・登校はいつからOK?

抗生剤の服用開始から24時間以上経過し、全身状態がよければ登園可能です。
※溶連菌感染症は学校保健安全法の第3種感染症に分類されており、「医師の指示があるまで」を基準とする園・学校もあります。事前に確認してください。
💡 登園できてからも抗生剤は続けて
登園OKになっても、抗生剤は処方された分を最後まで飲み続けましょう。途中でやめると再発や合併症のリスクが上がります。
きょうだいへのうつり方・繰り返しかかる?

まとめ
溶連菌感染症は「咳・鼻水がないのに熱とのどの痛みが強い」が特徴の細菌感染症です。
- 抗生剤が効く→必ず処方通り飲み切ること
- 熱が下がっても途中でやめない(耐性菌・リウマチ熱予防のため)
- 抗生剤開始から24時間以上+全身状態がよければ登園可
- 何度でもかかる可能性がある・きょうだいへのうつりに注意


