離乳食後期(9〜11ヶ月)で買ってよかった便利グッズ|手づかみ食べがスムーズに

目次

9〜11ヶ月は“自分で食べたい”気持ちがぐっと伸びる時期

離乳食後期に入ると、赤ちゃんの中で「自分でやってみたい」という気持ちが育ってきます。

とくに“手づかみ食べ”はこの時期の大きなステップ。食べる力だけでなく、指先の発達や意欲にもつながる、発達にとても大切な経験です。

ただ、実際に始まると…

  • 床やテーブルが毎回すごいことになる
  • 洗い物が増える
  • 食べてくれない日もある
  • 時間がかかって、気持ちに余裕がなくなる

と、ママの負担が増える時期でもあります。

保育園でも後期は「手づかみがうまく進まない」「散らかるのがつらい」という相談が急に増えます。

でも、その“困りごと”は成長の途中だからこそ起きる、ごく自然なこと。

この記事では、

保育園看護師の視点で「後期に本当に役立つ便利グッズ」を、理由や使い方とともに丁寧にお伝えします。

まいこ@保育園看護師まま

あなたの毎日のストレスが少しでも軽くなり、赤ちゃんとの食事時間が少しでも心地よいものになりますように。

手づかみ食べをスムーズにする3つのコツ

便利グッズを紹介する前に、まずは“うまくいく土台”を整えることがとても大切です。

どれも今日から簡単に意識できるものなので、気楽に読んでみてくださいね。

① “つかみやすい形”にする

後期の赤ちゃんは、まだ指先の細かい動きが安定していません。

そのため、

  • スティック状(指でつまみやすい)
  • 少しだけ固さがある(ぐちゃっとつぶれにくい)
  • 大きすぎず、小さすぎず

この3つが揃っていると、手づかみがぐんとスムーズになります。

うまくつかめると赤ちゃん自身も嬉しいので、「もっと食べたい」という気持ちが育ちます。

② 食事環境を整えると散らかりが半分に

「こぼすのは仕方ない」と頭ではわかっていても、毎日続くとしんどくなりますよね。

でも、

床・テーブルをサッと片付く状態にしておくだけで、精神的な負担が本当に軽くなります。

マットやスタイなど、後半で紹介するアイテムも“環境づくりの一部”です。

③ 食べない日は“頑張らせなくていい”

後期は食べむらが大きい時期です。

  • 眠い
  • お腹が空いていない
  • 歯ぐずり
  • なんとなく気分じゃない

そんな日もあって当然。

「今日は気分じゃないんだな」とゆるく受け止めて、1〜2さじで終えても大丈夫です。

これは保育園でも同じ対応です。

【便利グッズ①】食事マット|床の汚れが劇的に減る

手づかみが始まると、とにかく床の汚れが気になります。

とくにパンくずや米粒は、あとから踏みつけられてベタッとすることも…

そんなストレスを大きく減らしてくれるのが食事マットです。

食事マットがあると何が変わる?

  • 落ちた食べ物がキャッチできて片付けが速い
  • 拭き取るだけでOK
  • キッチンや部屋の床が汚れにくい

とくに広めのサイズを選ぶと、ストレスが本当に減ります。

マット選びのポイント

  • 撥水加工 or 洗える
  • 厚すぎない(つまずき防止)
  • できれば広めのサイズ

保育園でも同じように“広さ”を重視しています。食事中は手が広範囲に動くので、「ここだけ守れば大丈夫」という範囲が広いほど片付けが楽になります。

【便利グッズ②】シリコンスタイ|こぼしキャッチで服の汚れが激減

後期になると、手づかみ+スプーンの両方が混ざる時期。

だからこそ、スタイの重要性がぐっと増します。

シリコンスタイが便利な理由

  • 深めポケットがこぼれた食材をしっかりキャッチ
  • 汚れが落ちやすく、匂いも残りにくい
  • 布と違って乾きが早く、毎日使いに向いている

やわらかいシリコンは赤ちゃんも嫌がりにくく、保育園でも人気です。

選び方のポイント

  • 柔らかい素材で首にフィットする
  • ポケットが深め
  • 留め具が痛くない・外れにくい

毎日のことなので、使い心地のいいものを選ぶとママのストレスも減ります。

【便利グッズ③】ハイチェア|姿勢が整うと“もぐもぐ”が上手に

意外かもしれませんが、

姿勢が整っていないと咀嚼(カミカミする動き)が難しくなります。

後期は「上下の歯で噛む」「舌を左右に動かす」など、複雑な口の動きが始まる時期。

そのため、姿勢の安定はとても大切です。

“良い姿勢”とは?

  • 足がしっかりつく
  • 体がまっすぐ
  • テーブルの高さがちょうどいい

足がブラブラしていると体が安定せず、噛む動きも不安定になります。

ハイチェア選びのポイント

  • 足置きがある
  • 座面の高さが調整できる
  • 安定性がある
  • 長時間座っても疲れない

「良い姿勢」ができると、赤ちゃんも食べやすくなり、手づかみがスムーズに進みます。

【便利グッズ④】赤ちゃんが自分で持ちやすい食器・カトラリー

後期は、自分でスプーンを持ちたがる子も増えてきます。

食器やカトラリーが“持ちやすいもの”だと、食べる意欲がさらに育ちます。

食器・カトラリー選びのポイント

  • すべりにくい素材
  • 深めで、すくいやすい形
  • 軽くて持ちやすい
  • 先が丸くて安全

保育園では、軽くて割れにくい素材(シリコンやプラスチック)を使うことが多いです。

スプーンは浅めのものから始めると、赤ちゃんが自分ですくいやすくなります。

【保育園看護師が解説】“カミカミ期”の咀嚼発達

9〜11ヶ月ごろの赤ちゃんは、いわゆる “カミカミ期”

食べ物を「飲み込むだけ」だった初期〜中期とは違い、口の中で食べ物を動かしながら処理する力 がぐっと伸びていく大切な時期です。

この時期に育つ「口の動き」

赤ちゃんは、食べながら少しずつ複雑な口の動きができるようになっていきます。

舌で食べ物を左右に運ぶ力

これは咀嚼の土台になる重要な動きです。

左右に動かせることで、食べ物を噛みやすい位置へ運べるようになります。

歯ぐきや生え始めた歯でつぶす

まだ奥歯はありませんが、前歯や歯ぐきでも“つぶす”ことはできます。

やわらかい食材なら、前歯で噛み切り → 歯ぐきで押しつぶす、という流れが少しずつできてきます。

口の中で「形を感じる力」

食べ物の硬さ・大きさ・形を舌で確かめて、どう動かせば食べられるかを学んでいます。

この“感じる力”が育つことで、形のある食材でも飲み込みやすくなります。

これらの動きが育つとどうなる?

  • 手づかみ食べが自然とスムーズになる
  • ひと口の量を自分で調整しやすくなる
  • 「自分で食べている」という感覚が増える
  • 食べることへの自信がつき、意欲が育つ

咀嚼の発達は、ただ噛む力だけでなく、「食べる楽しさ」につながる土台 でもあります。

完璧じゃなくていい理由

この時期の咀嚼は、毎回安定してできるものではありません。

  • 昨日は上手にかめたのに、今日は全部出してしまう
  • ある食材だけ急に嫌がる
  • 食べていたのに途中でグズグズしてしまう

こんなことは本当によくあります。

後期の赤ちゃんは、

その日の体調・眠気・刺激の多さ・歯ぐずり などに大きく影響を受けます。

「上手にできない=発達が遅れている」

ではありません。

できたり・できなかったりを繰り返しながら、少しずつステップアップしていく

というのがこの時期の自然な姿です。

ママへのメッセージ

「うまく噛めない」「飲み込まない」

そんな日があっても、心配しすぎなくて大丈夫。

咀嚼は、練習すればするほど上達するものではなく、

発達のタイミングが整ったときに、ふっと急にできるようになる

という性質があります。

だからこそ、ママがすることはただひとつ。

“その子のペース”を見守ってあげること。

それだけで、赤ちゃんの口の発達はしっかり進んでいきます。

今日からできる“手づかみ食べをラクにする工夫”

手づかみ食べは、赤ちゃんにとって「発達の大きな一歩」。

でも同時に、ママにとっては 散らかる・進まない・イライラしやすい …と悩みも多い時期ですよね。

ここでは、便利グッズと一緒に、“今日から取り入れられる小さな工夫”をまとめました。

① 1品だけ“手づかみしやすいもの”を出す

「全部手づかみで食べてもらわなきゃ…」と思う必要はありません。

まずは 1品だけ でOK。

スティック状の野菜、おやき、柔らかめの蒸しパンなど、赤ちゃんがつかみやすい形のものをひとつ添えるだけで、自然と自分から手を伸ばしやすくなります。

手づかみの“練習”のような軽い気持ちで大丈夫。

完璧を求めないほうが、親子ともに続けやすくなります。

② “よく食べる時間帯”に合わせる

実は、夕方は赤ちゃんがいちばん疲れやすい時間帯

そのため、

「いつもより集中できない」

「途中でグズって食べられない」

というのはとてもよくあることなんです。

手づかみ食べは体力も気力も使うので、

もし可能なら 午前中や昼食など、赤ちゃんが比較的ご機嫌な時間帯 にチャレンジしてみてください。

たったこれだけで、手づかみがぐっと進むこともあります。

③ ママが“片付けやすい環境”を作っておく

手づかみ食べは散らかるのが当たり前。

だからこそ、「どう片付けるか」を先に整えておくことが、ママの心を消耗させない大きなポイントです。

例えば…

  • 滑り止めつきのマット  
    → 落ちた食べ物をサッと集められる
  • シリコンスタイ  
    → 深めポケットでキャッチ率アップ
  • 拭き取りやすい机  
    → 木製の場合はマットを敷くだけで時短に
  • 割れない・軽い食器  
    → ひっくり返されても安全でストレス少なめ

これは赤ちゃんの“食べやすさ”のためでもありますが、

同時に ママの負担を減らすための大切な工夫 です。

まいこ@保育園看護師まま

「あと片付けがラク」だと、気持ちに余裕が生まれ、手づかみ期のイライラもぐっと減ります。

便利グッズは“ママの笑顔”を守ってくれる味方

手づかみ食べは、見た目は散らかりがちですが、赤ちゃんにとっては大切な発達のプロセスです。

  • 指でつまむ力
  • 口の動き
  • 食べる意欲
  • 自分でやってみたい気持ち

すべてが少しずつ育っていきます。

そして、ママが少しでもラクに、気持ちに余裕を持って見守れることもとても大切です。

便利グッズは、“手を抜くためのもの”ではなく、

ママが笑顔でいられる時間を増やすための味方です。

あなたと赤ちゃんの食卓が、少しでも心地よいものになりますように。

まいこ@保育園看護師まま

不安なことがあれば、いつでも相談してくださいね。

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離乳食後期の進め方|手づかみ食べに向けた準備とポイントを看護師ママが解説 へ返信する コメントをキャンセル

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